妙乃湯温泉の歴史

妙乃湯温泉の歴史

妙乃湯温泉は戦後まもなく、昭和27年開業しました。創業者の後藤定二とウメノは終戦前年の昭和19年に、樺太(現サハリン)から故郷秋田へ帰還した後、杜氏や山小屋への荷揚げで生計を立てていましたが、山道を歩いていると、森の中から温泉が湧き出るのを見つけ、簡素な建物をつくりました。これが妙乃湯温泉旅館の始まりでした。当時は車道がなく町から徒歩で半日かかる道のりでした。当時はたびたび大雪で建物が倒壊し経営は困窮を極めました。仕入れた商品の代金が払えず、商品を回収された事もあるそうです。その後、昭和40年代初めに県道が開通し路線バスの運行が始まります。ちょうどその頃、露天風呂用の温泉を開発し新たな源泉から温泉が引かれました。平成3年に創業者から経営を引き継ぎ法人化し現在に至っています。創業・開湯から約70年の歳月が流れましたが、単純泉(銀の湯)とマグネシウム・カルシウム硫酸塩泉(金の湯)2つの自然湧出温泉は8つの湯舟に今も変わらず掛け流しで注がれています。(冬期間使用できない湯船が一部あります)

後藤定二、ウメノ夫妻 昭和40年頃の写真